お墓参りのマナーと注意点!線香やお花以外に必要な持ち物は?

忘れもしない社会人6年目のこと。久しぶりに故郷に帰省して、親戚一同の集まりに参加しました。
しばらく話をした後「せっかく〇〇(私)も帰ってきたことだし、みんなでお墓参りに行こう」という流れになったんです。
私はお花と線香と火をつける何かを持つだけで十分と考えていたのですが、叔母が「あんた、それだけで済むわけないでしょ・・・」と少し呆れた表情をしていました。
いい歳なのに何も知らなかった私。恥をしのんで聞いてみたんです。「お墓参りの時って、他に何が必要なの?」と。
今回はその時に学んだ、お墓参りのマナー・注意点・必要なものなどを紹介します。
かつての私のように、お墓参りの正しい作法を知らずにこれまで何とか“やり過ごしてきた”という人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
お墓参りのマナーと注意点!線香やお花以外に必要な持ち物は?
なぜお墓参りの持ち物を親戚任せにしてはいけないのか
一緒にお墓参りに行く人がいる場合「何も自分1人で色々揃えなくてもいいのでは?」と思うかもしれません。
しかし、持ち物を親戚任せにしてしまうと、お墓についてから何かが足りなかった場合「何で持ってきてないの?」などと揉めてしまうことも。必要なものを自分で知っておいて、準備しておけば親戚の叔母さん達と揉めることも無くなるし、余計な心配も無くなります。
お墓参りに必要な持ち物
・花
【種類】
最も人気がある花は「菊」です。
① 見栄えがする
② 日持ちしやすい
③ 枯れた時に散らかりにくい
などの理由から選ばれています。
その他には、カーネーションやユリなどもおすすめです。故人が好きだった色・花などを供えるケースも多く 「故人を偲ぶ気持ち」があれば大丈夫。
一方で、トゲや毒のある花は避けられる傾向にあります。 故人がバラを好きだった場合は、トゲをとってから供えるといいでしょう。
【量】
お墓にある花立て2箇所を使う場合、花屋やスーパーで「2束分」の花を買います。すでに花が供えてある場合などもあるので、お墓の状態が分かればそれに合わせて量の調整をして持っていくとベスト。
一緒にお墓参りに行く顔ぶれを見て、自分よりも年配・立場が上の人よりも「豪華になりすぎないように」などの配慮もできれば◎
・線香
お墓の前にお供えするもので、仏教では故人の「食べ物」とされています。線香は「束」のまま持っていきましょう。これは宗派によって、線香を立てる本数が違っているから。火を付けた後に周囲に配り、それぞれが1〜3本ずつお供えしていきます。
・ロウソク
線香に火をつけるために使います。
豆知識:火を消す時は手で仰ぎましょう。私たち人間の口は穢れているとされ、息を吹きかけて消すのはマナー違反です。
・マッチまたはライター
ロウソクに火を灯す時に使うものです。家にあるもので十分ですが、お墓参り用の『風よけライター』を持っていると着火がスムーズです。
・お供え
腐りやすいもの、臭いのキツイものを避け「故人が好きだったもの」を選んで持っていきましょう。
【例】
お菓子・ジュース・お酒・タバコなどが好まれます。お供え物は置いて帰らず、その場で食べるor持ち帰るのが基本。墓石に飲み物をかけたりすると、傷みの原因になるので注意しましょう。
・掃除道具
墓石を磨いたり、細いゴミやほこりなど取り除くために掃除道具を準備して行きます。
【例】
軍手・スコップ・柔らかいスポンジ・墓石用洗剤・布・歯ブラシなどを持っていくといいですよ。
お掃除グッズは100円ショップなどでも手に入るので、こういったものをひとまとめにしておくと便利です。
・数珠(じゅず)
合掌や念仏を唱える際などに使用し、魔除け・厄除けなどの意味があります。持ってくる人と持って来ない人に分かれますが「みんな持ってきてるのに私だけ持ってない・・・」とならないように、念のためバッグに忍ばせておきましょう。
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・ペットボトル
空のペットボトルは、柄杓や桶から水をかけるのが難しい場所に水をかける場合などに重宝します。
・新聞紙
お墓参りに行く時に“持っていくと気が利く”と思われるのは「新聞紙」です。お墓で風が強い場合、新聞紙に火をつけて線香に火を灯すとスムーズです。
・ゴミ袋
お墓参りの際に出たゴミを持ち帰るために持っていきましょう。枯れた花や新聞紙、使った後の線香のパッケージやロウソクなど、色々とゴミが出ます。お墓によってはゴミ捨て場がなく、 ゴミは各自持ち帰りとなる場合があるので数枚持っていくといいですよ。
お墓参りの基本マナー
・服装
普段のお墓参りは「普通」の服装で大丈夫。初盆は礼服、結婚などの報告にはワンピースやスーツなど、その時々に合わせて考えていくといいでしょう。清楚で、親族から見ても浮かないファッションがベストだと私は考えています。
NGな服装
肌の露出が多い、カジュアルすぎる服装、毛皮・ファーなど「殺生」を思わせるアイテム、ヒールの高い靴などを避けます。
手を合わせる時は、帽子は脱ぐのがマナーです。
・お墓参りをする時間帯
「午前中に行く」のが一般的に良いとされています。明るい時間帯の方が周囲の状況が見えやすいので「安全面」からもおすすめです。しかし、お墓まで遠かったり、帰省した日の午後に行くという場合もあると思うので、あまり気にしないでも大丈夫です。
・掃除の手順
① 敷地の中の清掃
雑草を抜き、落ち葉などがあれば取り除きます。
② 墓石を洗う
墓石に水をかけてスポンジでこすり、苔や細かな汚れまでしっかり落としましょう。墓石用の洗剤を使うとより綺麗になります。
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③ 周辺の小物を洗う
線香皿や花立てなども洗いましょう。
④ 乾いた布でふき取る
墓石や小物類の水分をよく拭き取って、お掃除完了です。
・お墓参りの手順
① 手や口を清める
お墓参りの前に、手や口を清めておきます。
② 本堂→お墓へ
まずは本堂にお参りをした後、自分たちのお墓へ向かいます。
③ 掃除をして打ち水
敷地内や墓石などを掃除して、墓石に打ち水をして清めていきます。
④ 花を供える
持ってきた花を供え、左右対称になるようにバランスを整えます。
⑤ お供え物をする
半紙や懐紙などに持ってきたお供えを起きます。
⑥ 線香をつける
線香に火をつけて供える。線香の火もロウソクの火と同様、手で仰いで消します。
⑦ 合掌
しゃがんで墓石よりも低くなる姿勢で合掌します。
⑧ 片付け
ゴミやお供え物などをまとめて帰る準備をしましょう。
・NG行為
∟音を鳴らす
お墓はいわば故人の寝床です。静かに眠っているところに音を鳴らすのはマナー違反。周囲の人たちの迷惑にもなるので、お墓参りはなるべく静かに行うようにしましょう。
∟その場で飲み会を始める
お供えとして持ってきた食べ物・飲み物は、その場で食べたり飲んだりすることも「供養(くよう)」になると言われていますが、どんちゃん騒ぎの飲み会を、お墓で始めてしまうのは明らかにマナー違反。静かにいただくか、持ち帰って飲むようにしましょう。
∟お供えを置きっぱなしにする
お供えものを置きっぱなしにすると、腐敗やカラスなどが食い散らかしてしまう可能性があるので、持ち帰るようにしましょう。
∟ロウソクの火をつけっぱなしにする
ロウソクの火は必ず消して帰りましょう。そのままにしておくと、火災につながる恐れも。
∟その他
お墓参りの時に、敷地内で写真・動画を撮影するのはダメ。お墓はそれぞれの家の所有物が集まっている場所。「公共の場」という感覚を持って。
お墓参りに行く最適な時期
・お盆
お盆は「故人が帰ってくる日」とされ、地域によって日程が違います。お盆にお墓参りに行くのは故人を迎えに行くためと、見送るためです。
・故人の命日
「命日」とは故人が亡くなった日のこと。祥月命日は「○月△日」のように年1回しかないものなので、月命日でお墓参りをするのも一般的です。故人のことを忘れず、いつまでも大切に想っている気持ちを伝えに、お墓参りに行きましょう。
※月命日
5月8日が命日の場合→6月8日、7月8日
・年忌法要(ねんきほうよう)
一周忌、三回忌など一般的に私たちが「法事」と呼んでいるもののこと。地域や宗派などにより、どの年するかは異なります。法事の後に集まった親戚全員でお墓参りをします。
お彼岸のお墓参りはどうしたらいい?
・お彼岸とは
3月「春分の日」と9月「秋分の日」を間に挟んだ7日間のこと。太陽が真東から昇り、真西に沈み「彼岸(あの世)」と「此岸(この世)」が通じやすくなる日であることから、お墓参りに行く習慣となっています。
・お供え物
春のお彼岸には「ぼたもち」を。秋のお彼岸には「おはぎ」をお供えする習慣があります。せっかく親戚と集まったらレシピを聞いて、一緒に作ってみるのもおすすめです。
親族以外のお墓参りは?
親族以外のお墓参りに初めて行く場合、お墓を管理している家族に「連絡」を入れてから行くとスムーズという声があります。その際は、相手と自分との関係性もしっかり伝えましょう。ただし、何度も連絡をするのは家族の負担となることもあるので、それ以降は「そのままお墓参りに行く」など臨機応変に。
・持ち物
線香と火をつけるもの、花などを持って行きます。大掛かりな掃除は必要なく、目に付いたゴミを持って帰れる袋などもあると◎
・お供え物
生前に好きだったものを持っていくといいでしょう。
斎藤一人さんの教え 「【お墓参りの前に聞く音声】一人さんが教える正しい先祖供養のやり方!」
今日のまとめ
お墓参りのマナーと注意点!線香やお花以外に必要な持ち物は?
お墓参りの服装や持ち物などのマナーは色々とありますが、こういったことを頭に入れておけば、ご先祖様や故人にも失礼がありません。
ご先祖様や故人を思う心を「お墓参り」という形でしっかりと表現しましょう。 自身の終活についても考えていくきっかけにもなるはずです。
また、お世話になった方や友人のお墓参りに行く機会や、配偶者の家族とお墓参りする機会も出てくるかと思いますので、その時にも参考にしていただければと思います。
1. なぜお墓参りの持ち物を親戚任せにしてはいけないのか
2. お墓参りに必要な持ち物
3. お墓参りの基本マナー
4. お墓参りに行く最適な時期
5. お彼岸のお墓参りはどうしたらいい?
6. 親族以外のお墓参りは?
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